MP SHUTTTLE II


5月9日
 MP3 Changerを買ったあとに、大容量のプレーヤは便利だなと思った。しかし、MP3 Changerはいい線まで言っているのであるが、完璧ではないなとおもった。まあ、試作品みたいなものであったけど、それに超える機能を秘めているなというのが感想だった。一方、自作機を何台もこしらえていると、どうしても2世代くらい古いものはだんだん余っていくものである。10GBくらいのHDがあまっているのでなんか利用価値は無いかなとも思っていた。そこで他にもHD実装タイプのプレーヤはないものかなと調べていたら、また見つけたのである。これが今回紹介する韓国のXeenon社が出しているMP SHUTTLEである。

車載を前提にしたMPプレーヤであるが、ホームユースでも十分使用できるものである。こいつは、CD−ROM版とHD版の2種類がリリースされているが、今回はHD版を購入してみた。箱をみてピンとくる思うが、FAT16,32対応、ならび日本語サポートが歌われている。FAT関連をみてこれは使えると思っていたが、日本語サポートは彼らのHPでも読み取れなかった。意外に使い勝手のいいプレーヤが密かに売られていたのである。
 
付属品を上記示す。HDDのリムバブルラックと、カセットへ音声をおくるアダプタ、ジガレットライターから電源を供給するケーブル、音声ケーブルなどが入ってきた。こいつは本体をCAR CDチェンジャーと同じようにトランクにいれることを想定しているために、操作部と本体が独立している。また、その間を接続する結構長いコードが付属しているくる。大きい感じがするがそれほどでもない。RIO300をおいておくが、こんな感じである。

データのやり取りは、IDEのモバイルラックを使っている。付属のモバイルラックをターゲットのデスクトップにインストールしておき、MP SHUTTLEとディスクトップPC間を簡単な方法でHDDの交換が行える構造になっている。わざとはずしてあるHDDをPCにインストールすれば、デスクトップ上のデータをexploerなりでコピーしてデータのやり取りが行えるのである。また、egoと同じようにMP3に対してデータを加工する必要がないので、HDDへのMP3データ転送は普通のコピーコマンドで行える。さらにデータの編集やディレクトリの作成などは普通のWindowsのツールで行えばよい。今回はFAT32のテストを兼ねて、10GBのHDDをつかって1つの10GBパティーションを作ってみたが、問題なく認識してくれた。マニュアルによると、ディレクトリは1階層まで認識するとあったが、たまたま2階層作っていたディレクトリがあったが問題なく認識していた。

オペレータパネルであるがRIO300くらいの大きさであり、ドットマトリックスをつかったLCDパネルをもつ。じつはこの日本語サポートの意味がここで分るのである。こいつは、Filenameの日本語表示を行ってくれるのである。一応、Filenameは3行表示で、長いFilenameは電光板表示でスクロールしていく。しかし、若干文字化けすることがあり、全角の数字や記号などは表示してくれないのである。この辺は、注意してFilenameをつくればいいのではないかと思う。

SWの構成であるが下記の通り。

  1. 電源SW
  2. 再生/停止SW
  3. 一時停止
  4. 曲送り
  5. 曲戻し
  6. フォルダ送り(ディレクトリ間ジャンプ)
  7. フォルダ戻り(ディレクトリ間ジャンプ)
  8. リピート設定SW(ALL,ONE、DRV、DIR、ALL/RAN,DRV/RAN、DIR/LAN)
    1. ALL/RANは全体のランダム再生
    2. DRV/RANはそのパーティション内のランダム再生
    3. DIR/RANはディレクトリ内ランダム再生

である。やっぱり、大容量MP3プレーヤは、ランダム再生が結構重要であると思うが、これはなかなかいい線を行っていると思う。曲の選択に規則性が見られないし、めったに同じ曲がかかるということもないのでかなり楽しめる。馬鹿なRANDOM再生機能であると、車のイグニッションを入れると毎回同じ曲がかかってくると何のための大容量プレーヤなのかと思ってしまう。これはほぼ合格点に挙げられると思う。それと、こいつでいいなと思ったのがリジューム機能があることである。ランダムの設定情報保存以外にも、イグニッションをきった時点にかかっていた曲を覚えていて、エンジンをかけなおしたときにその曲を頭から再生してくれるのである。これに気づいたときは結構感心した。
 音であるが、これはMP3 Changerに軍配をあげたい。Changerの高音が伸びた音に気にいってしまったので、これを聞いてしまうと、ちょっとがっかりする。しかし、MP3 Changerほどの高音の伸びは無いけれども、ひどいものではなくカーステのイコライザーの設定をちゃんと行えば好みの音に出来る。それに音とびの発生はいまのところ一回も無かった。さらに、6MBのバッファを持っているので、曲の最初でデータを一気に読んでしまうので、MP3 Changerよりさらに振動に対して強力である。これは、MP3 Discmanとおなじコンセプトであると思うが、データの先読みでかなり振動に対しては強い印象をもった。
 今回はちょっと一工夫をしてみた。モバイルラックでデータのやり取りができるが、入替えると本体側をいちいちRESETして、HDDを再認識させるのが面倒だなと思っていた。なんとかならんかと、Fry’sにいったら、USB<->ATA変換ツールを見つけた。モバイルラックと組み合わせて、USB経由でHOT SWAPでHDDを認識できるすぐれものである。これで、RESETいらずで、好きなときにHDDを接続できるようになる。最初はたくさんのMP3データを転送するためにIDEインタフェースを利用するが、追加分はUSB経由で転送するというアイディアである。うしろについているのがUSBの変換アダプタである。これでほぼ完璧な環境になったと思う。

MP SHUTTLEであるが、いまのところ私がやってほしいなと思うところをすべて実現してくれている。多少のデザインの無骨さと、音の無機質さはあるけれども、実際にHDDタイプのMP3を使うならMP3 Changerよりこっちを進める。使い勝手、製品の完成度、サポート(ROM FWはかなりの頻度でアップしている)も比べようが無いと思う。価格もHDDなしで全部で$400強くらいで済むので、リーズナブルであると思う。MP3のベビーユーザには、ちょっと気になるものであると思う。

下記にWEBサイトを示しておく。実際に買うなら、USのデストリビュータからが安いのでお勧め。在庫があれば1週間ほどでくると思う。なお、海外発送はOKのようである。ただ、箱がでかくて重いので送料がちょっと高いのが気に入らないが。。
本家のURL
http://www.xeenon.com/xeenonweb/main.htm
USの販売店のサイト
http://xeenontech.safeshopper.com/