Minispars製5速ミッション交換を中心とした車検を行った。


1月30日2011年
 12月から、デトミニ、ERAターボ、120SLの順で車検が切れるため、継続車検を実施する。どうせ車検をやるなら本格的な整備をして貰った方が良いので、これに合わせてMinispares製5速ミッションとクワイフのATBを入れることにした。混乱するのも困るので、ERAターボ用、デトミニ用、120SL用の手に入りにくいブレーキなどのショートパーツなどは小分けした。

 Minisparesの5速と入替えるために、まずはエンジンを降ろしておく。2年前に降ろしているのでやはり綺麗だねえ。

 デトミニのミッションケースは、ストレートカットのギアセットがあったので、これに流用しようと目論んでいたけど、大変な事態が進行していたことが分かった。メインベアリングを押さえている部分のケースにクラックが入ってしまっている。片側は完全に切れているし、もう一方は進行中だったようだ。これが完全に切れてしまっていれば、一速ギアに当たってしまって、エンジンは使い物にならなくなってしまっただろう。たまたま、5速が安く手に入ったから交換しようと思ったけど運が良かったようだ。

5速のギア比は計算してあった。みつさんに歯数を数えて貰ったから、それを使って計算する。
Primary    29
Ider      30
1st Motion  28  29
         0.97 1.00
Input       17
Counter(4速目はカウンタエンドとのLink)
15    21   26    27   27
1速   2速   3速   4速   5速
31    25   20        15
2.07   1.19  0.77   1.00  0.56
カウンタギアエンドとの減速比 27/17=1.59
トータルの減速比
3.28   1.89  1.22   1.00  0.88
28歯のとき
3.17   1.83  1.18   0.97  0.85
Final   3.94
12.93   7.45  4.81   3.94  3.47
12.48   7.19  4.65   4.08  3.35
S & 1275GT& Detominiの場合
3.32   2.09  1.35   1.00
Fiinal   3.65
12.11   7.62  4.92   3.65
MinisparesのInputギアは28歯だったので、ちょっとマイルドになっている。5速にしたときに、多少オーバードライブになればいいと思っているので、Finalは3.938とした。でも3速が前よりオーバードライブになっているのは、ちょっと失敗だったかな?まあ、4.1にしたら、メリットが無くなってしまうので仕方ないだろう。
         1速  2速   3速   4速  5速
Detomini   12.11  7.62  4.92  3.65
5 speed    12.93  7.45  4.81  3.94  3.47
28にしたとき 12.48  7.19  4.65  3.82  3.35

InputギアがMinisparesは珍しい28枚歯だ。これだとエコノミー過ぎるので面白くないので、1.0のRaitoになる29枚歯に交換した。

 もともとは、3−4Hubに錆が見つかったので、一回ばらして確認した方が良いだろうということになって、バラス事にした。イギリスなので考えることは素晴らしいけれど製造はいい加減な点が目に付いた。液体ガスケットが使われているけど、それがベアリングにまみれてしまっているのである。これではオイルが回らなくなってしまうので良くないよ。。。。でも、この部分に液体ガスケットを使うには意味があるそうだ。左上に3枚ほどシムが入っているけど、これは5速側が暴れないようにしたいために入れているそうだ。このため、この部分は精度を優先したいと思われる。この部分に紙のガスケットを挟んでしまうとその部分の厚みはどうしても増えてしまうし、この厚みをコントロールをすることが出来ないそうだ。両者の面だしを行えば、紙のガスケットを使わなくても液体ガスケットを使うことで密着も計れるし、精度もでるようになるそうである。関西のMINI屋さんでガスケットを使っていないと批判していたそうだけど、この辺の設計をが分かっていないところに頼むのはちょっと怖いよねえ。しかし、組付けは雑で入ってきた段階で見ると、いろいろな所で液体ガスケットがはみ出ている。

 Minispares製5速のOHが難しいのは、下の6角ボルトがRAYGearの中で固定されているからだ。かなり長い1/2インチの6角レンチが無いとこのボルトを外すことが出来ないのである。みつさんはこの問題を知っていたから、特殊工具を作って分解してくれた。このRayGearが外れないと分解は進まないので、この部分はキーの話だ。左下の構造でRayGearの中に入っている。

 分解してみると、シンクロリングの座りが悪いのが5個中4個見つかった。最近イギリスから来るシンクロリングは出来が悪く最初からグラグラで、シンクロコーンを掴むことが出来ないトラブルがあったので、確認してみたのである。最初のうちは掴んでいるけどすぐにシンクロがだめになってしまうそうだ。。。これは家にデットストックのシンクロリングがあり、これは座りが良かったので事なきを得た。まあ、駄目な奴も内燃機屋さんに持っていくと使える用になるそうだ。それと、ケースにバリが多い。。。。砂ガタからバリを取らないでそのまま組んでしまっているので、この部分をヤスリで削ってバリを取っている。この辺は、ばらさないと出来ない処理だ。

 その後、Minisparesの5速のRAY Gearが大きいために、3−4速のHUBとぶつかる心配があった。

 左上は、4速のRAY Gearと5速のRAY Gearの比較。厚みが増していることが分かる。この厚みがHUBへの接触を許してしまう原因だ。同じだけ削る必要はなく依然4速より厚いけど、1mmほどギアを削った。

 写真の向きが悪く比較としてあまり変わらないように見えるけど、削った後、1mmほどのクリアランスがあるので、乱暴に4速jにしても当たらなくなるだろう。

 全ての処理が終わったので、組み上げていく。

 すると問題が見つかる。3.938のFinalは中古で激安で手に入れたけど、当たりがあることが分かった。まあ、使わない所なので影響はないだろうとのこと。

 それで、組んでいくとまた問題が持ち上がる。Finalのピニオンの厚みが違うのである。5速のために必要ない部分を削っているようだ。これで、当たっている部分は消えてしまうので、結果的には良かったけどねえ。3.9のピニオンも必要なサイズまで削っていった。

 Finalのブッシュも大夫やれていることが分かったので、交換することにした。

 デェフェレンシャルはいままでクロスピンデフだっただけど、今回はクワイフのATBというLSDにすることにした。これでロス無くパワーを路面に伝えることが出来るようになる。

 またFinalギアが変更になったので、スピードギアを合わせるためにピニオンを変更にすることにした。MINIで選べるのは下記であると、Guss workさんが言っている。

 このマトリックスによると、3.65で6/18の組み合わせで使われているから、3.94だと、5/16で良いことが分かる。しかし、よく見ると分かるのであるが、12&13インチタイヤとなっている。。。。私のタイヤは14インチだ。12インチより14インチタイヤは外形が大きい。このため、この組み合わせだと、スピードが実際より遅く表示されることになってしまった。しかし、5/16しかないので取りあえず、交換する。
でも、http://www.guess-works.com/は、上のマトリックスのギアを扱っているので便利だ。Final変えてスピードが合わないと困っているなら、交換してみると良いよ。

 実際に交換してみると、60キロで走っているときに、54キロを差しているようだ。1.11倍分減速し過ぎている事が分かる。
 5/16=0.3125の減速比だ。
 0.3125*1.111=0.3472
 に近い減速比が得られれば、正しいスピードが得られそうだ。各ギアの減速比は下によって求められるから、

5 6 7
15 0.467
16 0.313 0.375 0.438
17 0.294 0.353 0.412
18 0.278 0.333 0.389

 この中で、近似なものを選ぶのが良いだろう。6/17の方が実際のスピードより多めにでるので、このギアを選択するのが正しかっただろうと思うねえ。とりあえず6/17は再注文したので、今度交換して試してみたい。このことから今のギアでとりあえず値を計ってみて、それから、近似のギアを選択すると言うのがベストな選択だろうと思う。上のギア比は、1/3と考えると考えやすい。6/18セットを選ぶと、丁度3回転するときに一回転するようになる。これを基準にして考えると、実際のよりスピードメーター速度が遅く出る方向なら、数値の大きいセットを選ぶ方向にすればいいし、実際よりスピードが速く出てしまう問題があるなら、数値の小さいセットの方向を選べば良いのだ。
 ちょっと心配だったオイルポンプのガスケットだけど、流石4ボルトでしっかり押さえており溝の大きさも適切なので、全然ガスケットに影響は出ていないようだ。やっぱり、CパーツのC-AEG310はいいねえ。でもなんで、これが入手難になってしまっただろう。。。。

 しかし前にピニオンギアが欠けた問題があって、その破片が見つからなかった。この破片が砕けて回ってしまったのか、オイルポンプの内壁に傷がついていた。交換できるなら交換した方が良いだろうと言うことで急遽手に入れた。とりあえず、同じ物が手に入って良かったよ。また、新たなトラブルを呼びたくないので、オイルポンプをバラして、バリを全て取っておく。

 ガスケットが切れてしまわないように、やっぱり4ボルト固定だよねえ。

 ジャダーの問題の時に気になっていたのが、リングギアが駄目になっていたこと。また、結構焼きが入ってしまっていることが分かった。このため、また新規にフライホイールとプレッシャープレートを買って、再度バランス取りを行って貰った。まあ、使っても良かったけど、滑っているよ言われたら、交換しますとしか言えないよねえ。

 また、うれしいことに新しく買ってきたフライホイールのほうが、30gほど軽い事が変わった。まあ、出来るだけ軽い方が良いに決まっている。

 ブローバイガスの処理をして、クラッチを付けていく。クラッチは今回再度強化品にした。ジャダーの問題はオレンジにクラッチレバーが負けていた事が原因だから、クラッチレバーを強化して、クラッチカバーを青に戻した。また、カバーも再度バランスを取り直した。

 エンジンの処理が完了したので、エンジンを戻した。

 また、アクセルケーブルが渋くなってしまう問題も抱えていたので、解決しようと言うことになった。WEBERのLinkageキットがいっぱいあって、$20だったので購入した。扇を使えば常に位置は一定に出来るのでこれを組み合わせてIDFに合うようにすることにした。

 作る直したLinkageは無理なくケーブルを出し入れ出来るようになった。しかし、アクセルが柔らかすぎてちょっと嫌だなあ。この辺は何とかしたい点だ。

 もちろん、車検のためにブレーキも対応する。リアは今回新品に交換した。もちろん、デトミニ用のGWC1126である。

 また、バネ下重量の軽減のため、アルミドラムに交換した。MINIFINのタイプは安価で、1個で1.8Kgほど軽量化出来るので良いだろう。

 フィンが着いているので放熱効果もアップすると言われている。ドレスアップパーツのひとつであるね。

 まだ慣らしなのでスピードを出していないが、5速は左車線で走ったときは3000rpm程度で、流れに乗って巡航出来るので静かになったねえ。ただ、3速伸びが減ったのがちょっと誤算かなあ。まだ、3500rpm以下しか回せないので真価はみえていないけど。ただ、一番驚いたのがATBの効果だ。伝達ロスが少なくなったので、アクセルの踏み具合でオイルスピンしやすくなったねえ。それ以上にハンドルに向けた方向に進んでいくのが凄い。これだけ特性が変わるパーツは初めてでちょっと驚いた。。。。あとは、ボンネットとオーバーフェンダーの交換が残件として、残っているので早く対応したいねえ。

以上